
すぎひろです。
柔道家には
「練習では強いのに、試合で結果を出せない」
人種がいます。明らかに突出した実力と才能を持ちながら、試合では人が変ったような柔道をしてしまう人達です。
要するに、「ノミの心臓」というやつです(泣)
当然大成しなかったので、名も無き柔道家ではあります。
どんなにググっても出てこないと思いますので、悪しからず。
ほぼ内輪話ではありますが、ここでは3人の柔道家(でいいのかな?)を紹介します。
個人情報など身バレ内容は書けないので、かなりぼかした表現になる事をご了承ください。
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高校の同級生

僕と同じく中学から柔道を始め、中学時代は県大会上位校のレギュラーメンバーでした。
ちなみに僕は、超小柄の2軍の補欠レベル(泣)
高校入学時点で既に黒帯(初段)で、入部初日から実力ナンバー1になってしまいました。
何せ、2年生は女子2人、3年生は男子1人(一応黒帯)の超弱小柔道部だったので。
ここから彼の「勝負弱さ」が生まれてしまったといえます。
同期は僕ともう2人男女の計4人でしたが、僕を含めた男2人は中学からやっていたもののまだ白帯、女子は初心者でした。
いきなり部を引っ張る、しかも弱小な連中ばかりという環境だったので、彼のテンションもダダ下がりだったでしょう。
いまだ申し訳ない気持ちもありますが、どうしようもなかった!
1年次は人数が少ない状態で、練習もはかどりません。

と、そんな事ばかり話していました。
2年次になると、ようやく僕ともう一人の男子も初段を獲得し、新入部員も男子5人とめぐまれました。
全員白帯でしたが、経験者が2人、体重80㎏以上が2人と、人材にはめぐまれました。

と歓喜したものです。
ところでNo.1の同級生は、うちの高校を無料で指導してくれていた町道場の先生の指導もあり、どんどん強くなっていきました。
得意技は内股、大外刈り、体重70㎏でベンチプレス100㎏以上を挙げる強者でした。
ちなみに僕は体重60㎏でベンチプレスは70㎏、常に腰痛でヘロヘロという体たらく。
根本的に体力皆無のヘタレでした。
練習ではやはり圧倒的で、切れ味鋭い内股でバッタバッタと相手を投げ飛ばしていました。
練習で彼が投げられているのを見た事がありません。
(クッソ強いOB相手は別!)
後輩の成長も早く、2年次の冬の団体戦では5人全員黒帯になっていました。
…前置きが長くなりました。ここから彼の「ヘタレ伝説」が始まります。
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試合限定の技が炸裂

彼はポイントゲッターなので、中堅(3番手)か大将(5番手)の位置にいました。
「点取り試合」では、試合の勝敗次第でプレッシャーのかかる位置です。
内輪話だけしても仕様がないので、どうせでしたら簡単に「団体戦」のシステムについて説明します。
柔道の団体戦
・中学高校なら、5人制(女子の場合3人制もあり)
・大学なら7人制も
・近年採用の国際大会の男女混合団体戦だと、6人制があったりする。
・先鋒から順に試合をしていく。
・3人制:先鋒、中堅、大将
・5人制:先鋒、次鋒、中堅、副将、大将
・7人制:先鋒、次鋒、五将、中堅、三将、副将、大将
・体重無差別(デブvsヤセなど)、体重別(同階級又は近い体重同士)と2種類ある
・大学なら7人制も
・近年採用の国際大会の男女混合団体戦だと、6人制があったりする。
・先鋒から順に試合をしていく。
・3人制:先鋒、中堅、大将
・5人制:先鋒、次鋒、中堅、副将、大将
・7人制:先鋒、次鋒、五将、中堅、三将、副将、大将
・体重無差別(デブvsヤセなど)、体重別(同階級又は近い体重同士)と2種類ある
点取り試合
・先鋒なら先鋒、大将なら大将同士で戦う。1人1戦。
・先に3勝すれば勝利。
・3勝以下でも、2対1、1対0(他引き分け)なら白星が多い方が勝利。
・2対2など同点なら、内容差(「一本」や「技有り」など)で判断。
・全く五分なら、大将戦の後に「代表戦」をやって決着をつける。
僅差なら判定で勝敗を決めるか、どちらかが投げるか反則になるまで延長戦(ゴールデンスコア方式)を行う。
・5人に満たないチームは、抜けた部分は自動的に不戦敗に(泣)
・先に3勝すれば勝利。
・3勝以下でも、2対1、1対0(他引き分け)なら白星が多い方が勝利。
・2対2など同点なら、内容差(「一本」や「技有り」など)で判断。
・全く五分なら、大将戦の後に「代表戦」をやって決着をつける。
僅差なら判定で勝敗を決めるか、どちらかが投げるか反則になるまで延長戦(ゴールデンスコア方式)を行う。
・5人に満たないチームは、抜けた部分は自動的に不戦敗に(泣)
抜き試合
・先鋒同士からスタートし、勝てば連続で試合を続けていく。
・勝ち残り方式。引き分けたら、次の選手同士で試合する。
ぶっ続けなので、勝ち残ると結構きつい。
・大将同士で僅差の場合、延長戦になる。
・勝ち残った選手の数が試合結果になる。
「5人残し」だと、5人が1人に連続で負けたという事。
僕も高校時代、やられたことあります(涙)
・勝ち残り方式。引き分けたら、次の選手同士で試合する。
ぶっ続けなので、勝ち残ると結構きつい。
・大将同士で僅差の場合、延長戦になる。
・勝ち残った選手の数が試合結果になる。
「5人残し」だと、5人が1人に連続で負けたという事。
僕も高校時代、やられたことあります(涙)
勝敗を絶対決めなくてはいけない「個人戦」に比べると、反則などの判定も若干緩い傾向な気がします。
「引き分け」になっても次があるので!
「イヤー大外」
彼の名誉の為に言っておきますが、それでも他のメンバーよりは当然勝っています。ただ…試合になると、練習では一切使わない「謎の技」が炸裂するのです。
①釣り手を肩越しに伸ばし、背中または帯を掴む
②相手を前傾に崩してから、引き付ける

③払い腰の様に足を掛け、巻き込む様に投げに行く

④大きな掛け声を上げる

はっきりいって、強引過ぎてハチャメチャな技です。
技に入った時、

という力の入った掛け声をあげます。
これで「一本」取れたことは無かったと思います。
試合で、終始この技しか掛けません。
ガッチガチに肩に力が入りまくりです。

と困惑しまくったものです。
そのため、後輩に「イヤー大外」と名付けられました。
でも明らかに格下の相手には、きれいな内股で秒殺していたりもします。
(ちなみに写真は実物です!)
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次鋒にコンバート

3年次の最後の大会辺りになると、プレッシャーのかかる位置(中堅・大将)での試合を嫌がったのか、

と言い出します。
完全に「逃げ」の姿勢です。
ちなみに僕は軽量級(60㎏)で、彼と同じく試合では人が変わるが、逆に気合が入って強くなるタイプだった(らしい?)です。
軽量級は先鋒で出ることが多いです。
3年生になった春の大会2回戦先鋒戦、僕がまず合わせ技で負けます。
ヘロヘロの腰痛持ちでは体力が続かなかった!
相手の方が大きかったし(情けない言い訳)!
そして、

と振り返った瞬間、情けない顔をした彼が、あっけなく内股で秒殺される姿が目に入りました。
結局ポイントゲッターの来にくい次鋒にコンバートしたせいで、かえって

というプレッシャーが増してしまったのかもしれません。
結局先鋒戦で僕が勝とうが負けようが、このプレッシャーは解けないわけです。
結果、個人戦でも目立った結果は残せず、現役生活を終えました。
後輩の話では、就職希望だった彼は引退後も部活に出ており、ベンチプレス120㎏をあげるなど、 現役時代よりはるかにパワーアップして強くなっていたとの事です(笑)
もったいねえ!!
長くなったので、他2名は次回以降で紹介します。
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PS.
本シリーズの別記事です。
柔道する人って、意外とこういうタイプの人が多かったりします。
…あなたは大丈夫ですか(笑)
【才能と実力がありながら大成しなかった柔道家達(内輪話)=2人目=】
「ノミの心臓」シリーズ第二弾です(笑)今回も内輪の人間ですが、自分が練習や試合で対戦した人間の中では圧倒的に… 【才能と実力がありながら大成しなかった柔道家達(内輪話)=2人目=】
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本シリーズの最後に紹介する人物は、実は「史上最強の柔道家?」かもしれません。 某機関で働く、高校時代同じ柔道部だった… 【才能と実力がありながら大成しなかった柔道家達(内輪話)=3人目=】
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【もういっぽん!】
漫画家村上ユウ(男性)の著作。週刊少年チャンピョン連載中。
スバ抜けた天才キャラが登場しない、高校女子柔道部の群像劇。
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