(
Andreas Breitlingによる
Pixabayからの画像)
すぎひろです。僕自身自己診断ながら、ガチの発達障害者と確信している理由の1つに、
正直言って、今までなぜできないのか分かっていませんでした。
ネットに載っている自閉症に関する研究や考察を調べてみると、
・会話中の視線の動きを検証したもの
今回は自分の感覚を分析して推測した「目を合わせられない理由」を書いていきます。
当事者なら共感、健常者なら「この感覚は独特」と感じられるかもしれません。
と思われた方は、是非すぎひろにご教授ください!
会話時の自閉症者の目線
(
David Markによる
Pixabayからの画像)
普通会話は、顔を見合い、アイコンタクトをしながらお互いの人間性を把握していく行為になります。
ですが自閉症者や発達障害者(特にASD)は何故かそういった事が苦手です。
相手からしたら
と、違和感を覚えてしまいます。
実はこれには理由がありました。
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目をコミュニケーションの手段として使わない
(
Bessiによる
Pixabayからの画像)
僕はいままで会話の時に、目や顔を合わせる必要性を感じていませんでした。
問題なく話を聞き取り、内容を理解し覚えてさえいればいいと思っていました。
会話やアイコンタクトが互いに親近感を深めるコミュニケーションツールである事に、関心がなかったのです。
…いや、ありました。正直羨ましかったです。
ただ、中学高校と成長するにつれ、どう会話をしていいか分からなくなってきたのです。
そのため高校時代は完全にボッチになり、教室内では3年間ほとんどクラスメートと話しませんでした。
正直、
とも思っていました。
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目を合わせると会話ができない
(
Михаил Прокопенкоによる
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現在の僕はどうかというと、流石に年の功というか経験を積んでいるおかげでそれなりの会話はできるようになりました。
ですが、やっぱり疲れます。
会話中に相手の表情を見ると、言葉が音になってしまう
ワーキングメモリーが貧弱なのか、相手の目や表情を見ながらの喋りがむずかしい。会話の内容が理解できなくなってしまう。
と自分を責めていましたが、この様に解釈すると腑に落ちます。
会話が表情と言葉のやりとりで成立するものと考えると、自閉症・ASD当事者にとってコミュニケーションは大変困難なものになってしまいます。
考えてみれば、
・動画や写真の顔や目は平気で見れる
・喋ってはマズい状況で、目を合わせて含み笑いや嫌な顔をし合う
という事はできていました。
表情だけ、言葉だけなら、コミュニケーションができるというわけです。
つまり、僕が中学高校とますます会話が出来なくなった一番の原因は、
どうりで「疲れる」わけです。
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一見できている当事者のアイコンタクト、会話の正体
(
hashanによる
Pixabayからの画像)
そういった弱点を克服するために、僕はごまかしテクニックを習得していきます。
20歳を超え、ようやく他人と一見そつなくコミュニケーションが出来るようになります。
顔の周りを見る
と思い、鼻や口、耳や首、髪の毛などに視線を移す方法を編み出しました。
視線があちこち行くのを誤魔化(ごまか)す
会話が長引くとどうしても相手の顔を見る頻度が増えるので、何かが気になって視線を向ける素振り、手を動かす、うなずく、体をストレッチするなどして視線をそらす。相槌(あいづち)の時に目を一瞬見るようにする
と思っていたので、たま~に目を合わせてみる。
耳を寄せてしっかり聞く素振りをする
「聞き逃さない様に」というアピールをして、目を合わせない。冷静を装って淡々と話す
相手の感情を察する事が苦手だし、返答内容を考えるのも時間が掛かるので、落ち着いた素振りで、わざとゆっくり話す。聞き上手を装って自分の会話数を減らす
適当に相槌(あいづち)を打って相手に喋べらせとけば、自分が疲れない。ちなみに、こちらに常に答えを求める相手は大の苦手です!
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僕の体験談
(
Comfreakによる
Pixabayからの画像)
以下に、顔や目を合わせた会話が重要と認識できたエピソードを語ります。
コンビニの接客
アルバイトさんにはと、目を見た接客の重要性を教えていました。
相手の顔を見る事で、お客が店員に対して
・聞きたい事や頼みごとをしやすくなる
・万引き狙いや、強盗の下見に来たような輩に警戒心を与えられる
というメリットを強調していました。
まあ、目を見てこない店員ってムカつくじゃないですか?
こういう所、重要です!(元コンビニ経営者談)
人に教えていた分、当然僕もやっていました。
とお褒めの言葉も結構いただいていたので、こんなコミュ障でも接客はできました。
なぜできたかというと、それはやっぱり「慣れ&マニュアル化」していたためでしょう。
なので、ふいに会話を振られると、途端にしどろもどろです(泣)
挨拶した時の相手の反応差
目の合わせるタイミングと、「ありがとうございました」などの挨拶がうまく合うと、相手がとてもニッコリしてくれる時があります。どうしてもコツがつかめませんが。
最近、外食で
とお礼の挨拶をしたのに、相手がそっけなかったので
と考えていたのですが、後で目を合わせていなかったことに気付きました。
15年もコンビニ業界にいたにもかかわらず、この程度のコミュニケーション力である自分にあらためてがく然としました。
相手の声が聞き取れない時は、顔を見ている
ごく最近、久しぶりに旧友とファミレスで数時間会話をしました。僕には聴覚過敏があるので、周りの雑音のせいで友人の話が聞き取れない時がちょくちょくあったのですが、そういった時は相手の表情を見て何を言っていたのか類推していました。
それでも分からない時は、「あ~」とか言って笑顔でごまかしましたが(汗)
自分は「目を合わせるのが苦手」と思い込んでいたのに、友人とはいえ顔を長く見ることができていました。
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結論
(
Hong Zhangによる
Pixabayからの画像)
自分の特徴を分析してみた結果、
つまり、決して相手の顔や目を見たくないわけではなかったのです。
・相手の言葉を受けて、話す内容を考える
・喋る動作自体
の同時進行が困難なわけです。
僕自身、
とずっと思っていたので、今回判明して安心しました。
○受け答えはその都度「正確な答えを出さないといけない」と考え抜くので、返答が遅れたり、言葉数が少なくなる。
○「感情のキャッチボールで打ち解ける」という意識が持ちにくく、苦手。
ただできないわけではないので、会話が盛り上がる時もある。
家族や親しい人に対しては苦手意識がかなり少なくなるので、普通にコミュニケーションは取れる。
親しい人に対してコミュニケーションが取れる理由は、ある程度会話内容に予測がつくためです。
仕事も慣れてくると、急に効率化させて成長できたりします。
発達障害のメカニズムをまた一段階深く理解できた気がします。
同時に自分自身が発達障害であると、さらに自覚する事になりました(汗)
これが自分の特徴から導き出した、「発達障害者が目を合わせられない理由」となります。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
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