1年半ぶりの更新になります。
シナリオ(序章)は「その8」で完結です!
本編(第1章)は、15年~20年前に運営していたサイトで60ページ程掲載していたことがあります。
当時の手書き原稿がまだ残っているので、序章分の漫画を描き終わったら一部訂正して掲載するつもりです。


一体いつになる事やら・・・(汗)
今回は「その2」からの続きになります。
夜間の張り込み

(
Wolfgang Braunerによる
Pixabayからの画像)
○夕方を過ぎ、各張り込み場所に配置の新兵12人が今日の任務を終えて戻ってくる。
・昼間スタンバっていた新兵に見張りを引き継ぐため、各1人だけ先に帰ってきてから入れ替わり夜勤が現地に向かい、
そこで残りの2人と交代する。
途切れる時間を作らないようにするため。
・夜勤は2人制。
交互に仮眠を取ったり軽食を摂ったりする。
・役所前のみ1人制。
近くの建物内から監視しているので、他の班より体力の消耗が少ないため。
・昼勤12名、夜勤7名、あと1人は隊長のトフィの計20名のフル動員。
・朝6~9時の間のみ全員宿舎に帰還させ、トフィに報告を行う予定。
・だがチャッキから報告を受けたトフィは、指示を変更。
就業斡旋所見張り役は、夜間から新たに見つかった洞穴の見張り役に変更。
役所見張りを終えた昼勤3人と夜勤予定の1人は宿舎で待機。
・洞穴には宿舎に残っていたガトーと新兵1人が、昼勤3人と交代のため出発。
チャッキも

と、夜勤組2人を引き連れて新洞穴方面に戻った。
小一時間ほどして、ガトー・チャッキらと交代した昼勤5人が宿舎に戻る。
・村出入り口交代要員のフィレンツェと新兵1名はまだスタンバイ。
フレッドら昼勤がまだ戻ってこないので。
トフィは間もなく役所から帰還予定。
○村出入り口班はまだ戻ってこない。心配するフィレンツェ達。
しばらくして、1人の新兵が激しい息遣いで戻ってきた。フレッドだ。

「俺ら1日中村の出入り口で張っていたんだが、 夕方いつもゲートが閉じて村への出入りができなくなるだろ?」


「もったいぶるなよ!」

「荷馬車が3台やってきて、男が5人降りてきて村のほうへ向かっていったんだ。
もうすっかり暗い時間なのにだ」

「今も現場に残っている2人に監視してもらっている。」

「もしかして今夜例の儀式があるかもしれない!
フレッド、悪いがそのままトフィに報告に向かってくれ!」

「戻った皆にはすぐにで悪いが、トフィからOKが出たら村の出入り口に合流してくれないか?」

「馬車を足止めするんだ!
とりあえず武器とパンと水だけは持っていけ!」

「長丁場になるかもしれない。体力を持たせないと!
オレは儀式の洞穴に向かったガトーに合流する」
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単独行動
![]() |
(
Prettysleepyによる
Pixabayからの画像)
○そう言い残し、フィレンツェは単独で洞穴に向かう。

「やはり人攫(さら)いの類のようだ。
人目につかぬ夜に行動していたんだ。」

○洞穴へ向かう途中、チャッキと出くわす。

「ああフィレンツェ!丁度良かった。
やっぱり岩場に人が入っていったよ。
今夜例の儀式があるんじゃないかな」

「オレもそう思ってガトーの所に行くところだ。
まずは一連の証拠を同時につかまないとな!」

「あの後フレッドも戻ってきて、村出入り口に馬車が横付けしてきたといっていた」

「すぐさまトフィに報告にいってもらい、他の皆にも出入り口の方へ向かってもらった」


「OK!」
○また一人となり、走って現地に向かうフィレンツェ。
ひたすら暗い藪(やぶ)道を駆け抜ける。
わずかに差し込む月の光が唯一一寸先を照らし続ける。
○すると左右前方にフィレンツェを囲む影が現れる。全員武器を所持。

「やはり雑兵が嗅ぎまわっていたか。 ヤムドさん(役人)の言ったとおりだ。」

「あの人の臆病さもたまには役に立つな!」

「その割に大胆に副業をしているがな!」
三人共ガハハと笑い出す。
1対3なので余裕綽々(しゃくしゃく)のようだ。

「黒幕の手下のお出ましか!俺をどうするつもりだ?」
男たちは松明でフィレンツェを照らす。
その容姿を見て、

「なあに、殺しはしないさ。
ただ一生光と音は失ってもらうがな!」

「その白い肌、華奢な体、女性のような容貌・・・
変態金持ち親父のいい慰み者になるだろうよ」

「こいつの方が高く売れるんじゃないか?」
と、ガハハと笑う3人組。

「・・・大した自信だな。
さて、俺が廃人になる前に、いろいろ聞かせてくださいよ・・・」
絶望的な表情をするフィレンツェ。
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儀式の実態
![]() |
(
Enrique Meseguerによる
Pixabayからの画像)
○代わって例の儀式の洞穴近く、茂みに潜んだガトーら2名。

「真っ暗闇だな。仮にやるとして、どんな儀式なんだ・・・」
不安な表情を浮かべるもう一人の新兵。

「んっ?あの灯りは・・・」
十数の松明の灯りが2列に連なって洞穴に進んでいく。
その列の間に、二十歳前後の男性が5人縦に並んでいる。

「来たぞ!小屋がある。あの裏にまわろう」

「妙じゃないスか?生け贄が働き盛りの若い男というのも・・・
みんな俺らと同じ位っスよ!」
その時、ガトーの中でピンと来る。

「そうか、奴らは労働力だ!」

「隊長とフィレンツェと一緒に街中の施設を回って話を聞いてきた中に、 村のしきたりとして『40歳迄は村を出てはならない』というのがあった。」

ご年配はこれも時代の流れかと嘆いていたが」

「しきたりの抜け道として、抜け穴を使ったわけっスね!」
ドヤ顔の新兵。

「・・・だね。
ともかく生け贄の若者達が閉じ込められ、 儀式が一旦落ち着いたところで突入を図ろう。」

「今じゃないんスか?今でしょ!」
少々チャラうざい新兵。

「いや、儀式を中断させたら、それこそ神隠しも起きないだろう」

「更に巡検隊に儀式を中断させられたと非難される可能性もある。」


「泳がせるんスね!
じゃ、スタンバっときます。
目も慣れてきたんで」
何やら筆記用具らしきものを手に持つ新兵。
*現在の各キャラクターの位置情報*

今回はここまで。
「その4」に続きます。
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